2022年12月31日
4月9日の帰り道。
身体の中が沸騰しているかのような心持ちの中、父を隣に乗せ東京に向かいました。
人のせいと言い訳を繰り返し、二言めには
「さっき謝ったじゃん。」
「ひいちゃんは頭がいいけど、ゆきはバカだから。」と嘯く姉。
その横で父には媚を売り、母や私には暴力的な大声を出して支配しようとする姉の夫。
ブルドーザーで家を壊すと息巻いていた父はその勢いをなくし、父に期待していた一男叔父と周代伯母は、身の置き所のない困り果てた様子で事態を見ている。
誰も母を守ってくれない。
私ですら。
あの夫婦に正論を言ったところでなんの意味もなく、真正面からぶつかってしまった。
次から次へと出てくる誰も知らない作り話に母だけが否定し、他の全員は翻弄され、私は悔しさのあまりに突然泣き出す体たらく。
帰りの車の中で、「何も言わなかったけど、どう思ったの?」と父に聞いてみた。
「あれはゆきの1人舞台って感じだったなぁ。あいつあんなに話すのうまかったっけかな。」
「なんで、何も言ってくれなかったの。」
「最初に謝ったじゃん。あれみたら何だか可哀想になってさ。」
「あんなの謝ったうちに入らないでしょ。あの大演説、悪いと思ってる人の言うこと?」
「もういい、わかったよ。
オレの葬式はひかるとたけるで2人で見送ってくれればいいから。」
父が自分の葬式のことをなぜ言い出したのか、その時はよくわかりませんでしたが、
4月9日のこの日から、父の心の隙間に姉が入り込んでしまったのは間違いありませんでした。