2022年9月18日
父の退院から8ヶ月が過ぎた2015年7月ごろ。
母から様子を聞くこと以外、姉夫婦への接触は一切ありませんでした。
父にとっては胃を切除した身体に慣れるための、必死の8ヶ月でした。
この頃から姉は、私と執拗に連絡をとろうとし始めました。
姉からの着信は拒否していたものの、家の固定電話には何十件と着信と留守電が入るようになりました。
自宅の固定電話は着信拒否をしていても履歴表示され、留守電を入れることができたため、恐る恐る聞いてみると
「電話にでろよ!でろよ!!でろ!…」
「出ないんだったら行くから」
「お前の人生をめちゃくちゃにしてやる」
「五木(夫の実家)の家に連絡するから」
膝が震え、心の底から込み上げるような恐怖を感じました。
別の日には、姉の息子から連絡があり
「オレの携帯電話見られてたけるくんの電話番号を調べられた!どうしよう。ごめん!」
その直後、夫へ何十回も姉から電話がかかってきました。
すぐに着信拒否して出ないように伝えると、今度は私の友達へ、次から次へとターゲットを変え
友人からは「ゆきちゃんからすごい着信が入ってるんだけどどうすればいい?今8件。2分おき」というような連絡がありました。
夫や友達に迷惑がかかることを恐れ、絶対に無視をしてくれ、その電話にはでないようにしてくれと頼みましたが、家の建て直しの時に遊びに来てくれた姉もよく知る友人の一人には、電話とメールの両方に連絡があり、無視をするわけにもいかないと、折り返しの電話をしてくれました。
内容は
「私の可愛い妹であるひかるが、結婚を機に人が変わってしまった。
私達家族はみんなひかるを心配している。ひかるは家族を大切にする子だと信頼していたのに、このまま連絡がとれなければ、ひかるの夫の実家に連絡するしかない。
老い先短い母親が連絡を絶たれて苦しんでいる。どうか連絡をとってほしい」
と、いつもの熱く作られた嘘を訴えてきたのでした。
この友人は当初からの経緯を知っていたためうまく収めてくれましたが、その後姉の同級生からも「ゆきちゃんから連絡あって、ひかるちゃんに連絡してほしいって」
というメールが来るのでした。
姉は一体、私と連絡をとって何をするつもりなのだろうか。
どう考えても良い結末は想像できず、自分から連絡をとる勇気はありませんでした。
いつ姉に襲われるかもしれない恐怖。膝蹴りされ、ひきづられ、噛みつかれ…
事あるごとにあのときのことが頭に浮かびました。私は家の鍵を変え、家に入るときも姉が近くにいるのではないかという不安と恐怖で心の休まる日がありませんでした。
そんな毎日の中で、姉の息子から
「おばあちゃんがおかあさんにすごい怒鳴られているんだけどどうしよう。」
といったメールが来ることもあり、姉のいらだちは同居する母や甥たちに向けられているのではないか、父と私だけが安全な場所にいるのではないか、そんな罪悪感も生まれてくるのでした。